カウンセリングは「患者の話を聞く」だけ?

カウンセリングは「患者の話を聞く」だけ?

私がかつて通っていた病院で、医師に「カウンセリングを受けたい」と言ったことがありました。投薬治療だけでは何ともし難いこころ≠フ部分を、少しでもほぐしてラクになりたかったからです。ところが医師は「うーん…こうやって話しているのもカウンセリング≠ネんですがね。」と言いました。どうやら、お互いの描くカウンセリング像は異なっていたようです。

 

 

この医師が「こうやって話しているのもカウンセリングだ」と言ったのには意味があります。私がいろいろと情報を調べてみて知りましたが、医師は「患者の話を聞くのがカウンセリング」と習うようです。恐らく、医師として適切な治療法を見つけ出すために患者の様子を聞く、これをカウンセリングだと言っているのでしょう。

 

これに対して、私たち患者側のカウンセリングへの認識はどうでしょうか。もっと問題の根本部分にまで触れて、今現在自分を苦しめているものからどうすれば解き放たれ、少しでも軽くなることができるのか、それをともに模索してくれるものだという認識が一般的だと思うのです。

 

 

別項で改めて触れますが、実際に私も、医師のカウンセリング≠ナはどうも腑に落ちなかったため、専門の心理カウンセラーのもとを訪れました。やはり、話をしていても感触が全く医師とは異なります。丁寧に私の背景事情を聞き、少しづつ私にヒントを与え、私自身に整理の糸口を見つけさせるのです。時折りはさまれるカウンセラーのアドバイスが、的確に私の心を掴み、そして光ある方向を見せてくれます。

 

医師と専門のカウンセラーとの違いは、やはりその役割にあるでしょう。

 

医師は「病気の原因を特定し治療する人」。だから一旦患者の話を聞いてしまえば、後は毎回10分程度の診察で処方を変えて治療を進めていくだけです。

 

カウンセラーは「何が原因で現在のようになったのか、よりよい状態にするためにどう環境を変えれば良いのかを一緒に模索し提案してくれる人」です。より患者のこころに踏み込んだアプローチを行います。

 

医師とカウンセラーの役割は、一部重なる部分もありますが、それぞれの守備範囲は全く異なります。何のために患者の話を聞いているのか、その目的の部分が、医師とカウンセラーでは異なるわけですね。


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