うつ病の特徴

うつなのに笑顔を作る自分は病気じゃない?

うつ病と言えば、不眠・著しい集中力の欠如が見られたり、ひどくふさぎこんで表情がすっかり乏しくなる、という状態が知られています。

 

しかし、中には「うつなのに笑顔を作る自分」に違和感を覚える人もいます。

 

うつ病の人は、病気と診断され治療を受けているくらいですから、そもそも人と接すること自体が苦痛になりやすく、まして「感情を表情に出す」など大変なストレスになり得る状態であると言えます。

 

にも関わらず、例えば私のように、「うつなのに気付くと笑顔を作っている違和感」を経験したことがある人も少なくないのではないでしょうか。

 

かつて私は、ちょっとした買い物のためにスーパーやコンビニに寄った時に、心の中では店員さんの接客の言葉ですら鬱陶しく感じているにも関わらず、満面の笑みを作って店員さんに愛想よくしていました。

 

もちろん、接客を喜ぶ心からの笑みではありません。自分でも理由がわからないまま、気付くと笑顔になっているのです。

 

それだけなら問題がないように思えるかもしれませんが、厄介なことに、いざその場を離れたとたんに笑顔を作った自分をひどく責めて非難することになるのです。

 

  • 嬉しくもないし喜んでもいないのに、なぜ笑顔を作るのか。
  • なぜ他人に良い顔を見せるのか。
  • そもそも自分は喜んだり明るくしたりしてはいけないのに。
  • 笑顔を作れるくらいなら自分はうつ病ではないのではないか。

 

そんな感情がどっと押し寄せて、激しい自己嫌悪すら始まりますが、本人としては全く無自覚にやっていることなのです。

 

どうやら昨今ではこれを「微笑みうつ」と分類することもあるようで、その状態は『過度にかかったストレスを外部に悟られまいとして無意識に笑顔を作ってしまう』といったものだそうです。

 

自分自身の経験から言うならば、これは、自分の調子が非常に悪いことを外部に知られまいとする、一種の防御なのかもしれません。

 

体の調子を崩している状態を知られれば、周囲から「大丈夫?」「調子悪い?」「何かあった?」と聞かれることになるわけですが、そう尋ねられれば返答して説明しなくてはなりません。

 

毎回会話が起こるたびに、いかに自分の調子が悪いか、一体何が起こって調子が悪くなったのかを説明することになるわけですから、これには想像を超える気力が必要になってくるのです。

 

ならばいっそのこと、何事もなかったかのように笑顔を作っておけば、周囲は必要以上に自分に関わってくることはなく、自分も必要以上にエネルギーを消費することがありません。ここがポイントなのです。

 

うつ病者はストレスを限界まで内面に溜め込む一方で周囲に辛さをもらそうとしないところから、この状態は誰にでも起こるものではないでしょうか。

 

「うつなのに笑顔を作るなんて」と自己嫌悪する気持ちは、うつ病者にとってはある意味当然の感情でもありますが、心の中を少しひも解いてみると、無理にそして無自覚に笑顔を作る理由は、意外と筋の通ったものなのかもしれないと思えるのです。

 

 

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